詩敲


蒼穹に祥雲は漂い 瑞靄から流る朔風
騒客は蕭寥として 落日の昏暮に裁詩
發歳は臘雪で白く 輕寒の稱觴を交す
閑人は蕩蕩とした 銀界の三冬を越し
隴東の号鐘を撞き 欣然として迎える

蒼穹 ソウキュウ 青空       祥雲 ショウウン めでたい雲
瑞靄 ズイアイ めでたい靄    朔風 サクフウ 北風
騒客 ソウキャク 詩人       蕭寥 ショウリョウ 物寂しい
昏暮 コンボ 夕暮れ       裁詩 サイシ 詩を作る
發歳 ハツサイ 年始        臘雪 ロウセツ 年の暮れからの雪
輕寒 ケイカン 少しの寒さ     稱觴 ショウショウ 祝いの杯
閑人 カンジン 暇な人      蕩蕩 トウトウ 広大な
銀界 ギンカイ 雪の積もった世界 三冬 サントウ 冬の三ヶ月
隴東 ロウトウ 丘の東       号鐘 ゴウショウ 合図に鳴らす鐘
欣然 キンゼン 喜ぶさま     敲詩 シヲタタク 詩文をあれこれと思考する