Departure


木陰の中に隠れた世界
枯れた葉が視界を覆うよ
季節の流れがつぼみを揺らして
澄んだ空の先には 春が巡る

降り積もった雪の中 答えを探しているよ
全て溶ける頃には 見つけ出せるはずだから
変われるだろうか

立ち上がることもせず 目を背けていた
支えられて 向かう世界は少し眩しい
旅立ちに『さよなら』は言わないよ
ただ、ここに言い残すこと それは
『ありがとう』

都会の光に紛れた明かり
月が僕の影を作るよ
芽生える小さな花をしたためた
見上げる木遥か下には 根が張り巡る

きっと見えない何けに支えられ生きている
僕らは居場所を頼る弱い生き物だから
探しているんだ

立ち上がることもせず 目を背けていた
支えられて 進む登り坂は少し厳しい
外の雪は全て溶けたみたい
ただ、見つけだした答え それは
『ありがとう』

ちぎれ雲が漂う 朝焼けの中
空の呼吸 心の隅では桜が咲いている
変われただろうか

立ち上がることもせず 目を背けていた
僕はもう 歩むその先を見つけたから
旅立ちに『さよなら』は言わないよ
ただ、あなたに告げること それは…

旅立ちの『さよなら』は花に消えて
ただ、舞う桜に込めるもの それは
『ありがとう』