アスファルト


消えかけた心が
世界の隅から離れられないで
西へと進み続けるから
僕らの夜 少しは長くなるかな

窓の外の乾き切った日々のような
不確かなリズムで照らす街灯
冷たいアスファルト 残る幼い記憶
消したい 消えないけど

繋いだ手を枯らさないように
不完全な世界に撒いたそれ
雨粒のような淡い感情は
憂いで濁って見えた

荒んだ欲望で
水平線を逆さにしてみれば
  海が空へと落ちてゆく
沈む魚 吸う酸素の曖昧さ

  諦めの悪い決意で揺らぐ時間
不確かなリズムで刻む秒針
無傷な陽の操作 扱い知らぬ僕ら
止めたい 止めないけど

繋いだ手が仰いだ空から
不完全な世界に落ちたそれ
雨粒のような脆い感情で
心を映して弾けた

冷たいアスファルト 伸びる消えそうな影
消したい 消えないけど

繋いだ手を枯らさないように
不完全な世界に撒いたそれ
雨粒のような淡い感情は
憂いで濁って映った